2021-11-26
最近、量子コンピューター関連のニュースがいくつか目に止まったので、それらをまとめておくだけの記事です。
東京大学で量子コンピューターでも解読できない暗号を開発したと発表があったようです。
東京大学、量子コンピューターでも解読できない多変数公開鍵暗号のデジタル署名技術「QR-UOV署名」を開発 | TechCrunch Japan
研究グループは、安全な暗号方式の標準化プロジェクトを進める米国標準技術研究所(NIST)が2022年に行う予定のデジタル署名技術の公募に応募し、標準規格への採択を目指すとのことだ。
量子コンピュータでも解読できない暗号技術、東大らが開発 - ITmedia NEWS
現在普及している暗号技術には、 Webブラウザに使われる「RSA暗号」や、画像の著作権保護や暗号資産に使われる「楕円曲線暗号」がある。これらは、大規模な量子コンピュータが実現した場合、解読されるリスクがあるという。
以前から量子コンピューターに解読されない暗号の研究はされているようですね。
実用化されるのはまだ先の話になるとは思いますが、新しい暗号の準備は着々と進んでいかないといけないようです。
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「われわれは2015年ごろからこのプロジェクトに取り組み始めた。仮に量子コンピュータが2030年に本格的に実用化すると考えて逆算しても、アルゴリズムを設計し、テストを行い、実装し、標準化を行って徐々に移行作業を進めていくことを考えると、15年あっても足りないほどだ」(ラマキア氏)
かつてRSAにおいて、短い鍵長が危険であると明らかになり、対応が必要になった時も、認証局やWebブラウザベンダーや開発者が時間をかけて対応を進めてきた。ホジャティ氏、ホレビーク氏、それにラマキア氏は「量子コンピュータが暗号技術にもたらすインパクトは、あの時よりもずっと深刻だ」と口をそろえ、「今のうちから準備を進めておくことが重要だ」と強調した。
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着実に進歩は進んでいるようですね。
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一方で、量子コンピュータが実用的に使えるのはまだ先になりそうな感じのようです。
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